WBC会長「(タイソンは)WBCにとってのアイコン」
一方で元世界ヘビー級王者、ラリー・ホームズ氏(70)とジョージ・フォアマン氏(71)はタイソンのリング復帰を支持している。1988年にタイソンと拳を交えた経験を持つホームズ氏は米国のメディアプロダクションTrcksuitsのインタビューで、タイソンVSホリフィールド戦に触れ「彼らがやりたいのであれば好きにやればいいと言うだろう」と言及。フォアマン氏もタイソンの現在の実力を疑っていない。
現役の世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(31)=英国=もタイソンのリング復帰を支持するひとり。フューリーは英国メディア「iFL TV」の取材に対して「彼ら(タイソン、ホリフィールド)がメディカルテストと脳検査をクリアし、健康的にボクシングが出来るのならばやればいいと思う。ぜひ見たいと思っている」と話し、タイソンを全面的にサポートすると語っている。
現時点でタイソンは本格的なリング復帰について明言を避けている。本格復帰となれば、健康的観点からライセンスの発給問題が立ちはだかり、そう簡単に事は運ばないだろう。ただ、WBCのマウリシオ・スライマン会長は、タイソンが本格的に復帰した際のサポートを約束。「ボクシングシーン」によると、スライマン会長はタイソンを「WBCにとってのアイコンだ」とし、タイソンが望むのならばランクを与える用意があると発言している。
現在のヘビー級は、WBAのレギュラー、暫定王座を除き、主要4団体の王座を英国勢が独占している。ボクシングの歴史において長きにわたり米国がヘビー級王国として君臨していたが、2000年代に入ると流れは米国から欧州へと傾き始めた。クリチコ兄弟の台頭などもあり、米国人ヘビー級王者が減少したことで米国内でのヘビー級人気は下降線をたどった。