「タルク」使うベビーパウダー、国内では販売継続 J&J日本法人「安全性に確固たる自信」

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厚労省、1987年秋の通達以降は「(ベビーパウダーへの)アスベスト混入」報告なし

   今回の米J&J関連ニュースとは関係なく、従来からベビーパウダーとアスベストに関する不安については、消費者の間に一定程度あるようで、東京都や他社のサイトの「Q&A」に登場している(5月27日確認)。

   東京都環境局サイトの「アスベストQ&A」(18年2月9日更新)には、「ベビーパウダーにアスベストが使用されていると聞いたが、大丈夫ですか?」との質問項目がある。回答欄では、過去(1980年代)のアスベスト検出・混入事例に触れつつ、「現在売られているベビーパウダーには、アスベストは使用されていません」としている。

   また、国内でベビーパウダーを扱う、(J&J日本法人とは別の)ある社のサイトにも、タルクやアスベストのキーワードを使って安全性について説明するページがある。1980年代の事例に触れつつ、当時も自社製品にはアスベストが検出されておらず、現在も検出されないことを確認している、と安心して利用できると訴えている。

   都サイトや厚生労働省資料によると1986~7年、ベビーパウダーなどの原料に使われていたタルクに不純物としてアスベストが混入した事例が報じられた。旧労働省の産業医学総合研究所が市販ベビーパウダーを調査したところ、一部製品からアスベストが検出され、旧厚生省が87年11月、アスベストの混入が認められないことが確認された原料を使うよう定めた「ベビーパウダーの品質確保について」の通達を出した。2006年にはベビーパウダー以外にも対象を広げた。

   厚労省に確認したところ、20年5月25日午前の回答で、1986~7年の事案以降は、ベビーパウダーの原料へのアスベスト混入の国内事例は報告されていない、とのことだった。

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