「実害とかがなければほとんど気にしない」
テレビ電話での取材に応じた、20代前半の男性Aさんは、投稿を始めたきっかけを「ほかの人で私が今やっているような炎上系ユーチューバーをやっていて、このやり方だったら僕でもできそうだというのと、(生活に)刺激が欲しかったという気持ちも少しありました」 と話す。
Aさんは2019年から参入し、治験のアルバイトをしながら動画収入で生計を立てる。撮影用の一眼レフカメラや動画編集ソフト、照明機材、マイクなど17万円ほどかけてユーチューバーになった。
当初はアイドルを応援する動画を投稿していたが、「全く数字が取れなかった」ため、不謹慎系にシフト。その後は、ユーチューブ側から動画を削除されて投稿制限がかかるなどトラブルもあったが、視聴数は伸び、チャンネル登録者数も比例して増えていった。
「チャンネル登録者は1000人超えないと広告がつきません。その1000人は自分のファンみたいなものなので、自分が全く知られていない状態から1000人のファンをつけないといけなかったが一番大変だった」(Aさん)
直近の収益は、5万円(20年2月)→7万円(3月)→13万円(4月)だったという。一時期は「ティックトック」を運営するバイトダンスが手がける動画サービス「バズビデオ」にも、リスク分散として投稿していたが、規約違反でアカウントを削除された。
やりがいを感じる瞬間は「再生数が多い動画を出せた時や、収益をたくさんもらえた時。あとはこんな不謹慎な内容でもファンの方がいらっしゃるので、ファンの方と交流、コミュニケーションをとれた時」だといい、ファンの属性は「若い男性が多いんじゃないかと思います。10代後半から20代前半の学生」と分析する。
自身への批判については「自分に実害とかがなければほとんど気にしないですね。例えば住所を特定されて自宅に押し掛けてくるとか、ユーチューブのチャンネルが消されるとか」「全然伸びていない最初の時期は、自分に結果が出てないし、辛辣なコメントもあるしで、結構気にはしていたんですけど、最近は自分的には満足した結果が出ているのでとくには気にしない」と語る。
今後について尋ねると、「このスタイルでいくとかいかないとか、未来に対して大きな目標はない。その時々で臨機応変に対応していきたい。直近だとユーチューブだけで生活できるくらいにはなりたいかなっていうを目標でそれ以上は考えていない」と答えた。