橋下徹「北朝鮮みたいな国になっちゃいますよ」 黒川氏への「訓告処分」を批判

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   元大阪市長の橋下徹氏は2020年5月25日放送のワイドショー「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系列)に生出演し、賭け麻雀問題で辞職した東京高等検察庁・黒川弘務検事長への訓告処分について持論を示した。

   黒川氏の処分をめぐる検察の態度を強く批判した上で、「(日本が)北朝鮮みたいな国になっちゃいますよ」と警鐘を鳴らした。

  • 「北朝鮮みたいになる」警鐘を鳴らした橋下徹さん
    「北朝鮮みたいになる」警鐘を鳴らした橋下徹さん
  • 「北朝鮮みたいになる」警鐘を鳴らした橋下徹さん

賭博罪じゃないなら「閣議決定をしなきゃいけない」

   黒川氏は20年5月1日と13日に産経新聞の記者2人、元記者の朝日新聞社員と「賭け麻雀」をしていたと5月20日に文春オンライン(週刊文春・21日発売号)で報じられた。黒川氏は事実を認め検事長の職を辞したが、政府の処分は国家公務員法の「懲戒処分」ではなく、行いを注意する「訓告」にとどまった。

   黒川氏の処分については、法務省が「懲戒」を求めていたのに対し官邸側は懲戒にしない意向だったと、25日に共同通信が報じている。こうした報道を受け橋下氏は「完全に権力闘争の体を様している」と評した。

   また「麻雀好き」の印象について橋下氏は「『徹マン』(徹夜で麻雀)をやる人で、賭けていない人なんて見たことないですよ。そんなもん賭けずに麻雀やっている方がおかしいんじゃないですか」とコメント。

   橋下氏は賭け麻雀が「建前上は賭博」であり、「(捜査機関が)国民に対してお目こぼしするのはいい」とした上で、

「建前を強要していた捜査機関側の方が建前を放棄するのは絶対違う。もしこれで黒川さんが賭博罪にならないというんだったら、内閣は賭け麻雀とか、ゴルフの握り(賭け事)を認めるという閣議決定をしなきゃいけないですよね」

   と持論を示した。

国民の秩序が「守られなくなる」と危機感

   法務省の川原隆司刑事局長は22日の衆院法務委員会で、黒川氏が「1000点100円」のレートで賭け麻雀を行っていたと明かした。その上で「必ずしも高額と言えないレート」であると判断し、訓告の処分にとどめたとしている。

   この「レートが安いから訓告」という話題を司会の宮根誠司さんから振られた橋下氏は「おかしいじゃないですか」と憤怒。「(レートが)1000点100円だから、1000点200円だったらどうなんですか?1000点300円だったらどうなんですか?っていう議論になるからやっぱりおかしい。今回はちゃんと捜査して、起訴して、裁判の中で『レートが低い賭博は罪にならない』とか裁判で決着しないと。僕は絶対に今回の検察の態度はおかしいと思いますよね」と強い口調で語った。

   また、橋下氏は「我々は普通の道路を60kmの法定速度のところ70km、80kmくらいで走っている。スピード違反の取り締まりで捕まったらみんな従うんですよ、建前に」と道路上のスピード違反を引き合いに出した上で「(賭け麻雀も)建前では完全な賭博罪なわけですから、これを捜査して起訴しなかったら検察の意味はないですよ」と主張した。

   これに対し宮根さんが「黒川さんが注意(訓告)だったら、(賭け麻雀をやってる国民も)注意で終わらせてよってなりますからね」とコメントすると、橋下氏は「全国民こうなりますよ。何?賭け麻雀いいの?ゴルフの握りいいの?みんなそういう風になって、全然秩序が守られなくなりますよ」と危機感をあらわにした。

   また、番組コメンテーターの高岡達之・読売テレビ報道局解説副委員長が「この地位にある人だから訓告で許されるということだったら、世の中の考え方とは逆に行きますよね」と述べると、橋下氏は「北朝鮮みたいな国になっちゃいますよ」とぼやいた。

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