日本航空の客室乗務員が首里高ナインに...
この話には後日談がある。首里高の球児が甲子園の土を沖縄に持ち帰れなかったことがメディアで取り上げられ、この事実を知った日本航空の客室乗務員が後日、甲子園の小石を首里高に贈った。客室乗務員の好意は、首里ナインにとって生涯忘れられない贈り物になっただろう。また、この小石は、首里高の敷地内にある甲子園出場記念碑「友愛の碑」に埋め込まれたという。
高校球児にとって聖地・甲子園の土は特別なもので、土ひとつとっても様々なドラマがある。甲子園の土を踏み、その土を持ち帰る。当たり前のように行われていた光景を今年は見ることが出来ない。大会主催者は、球児、関係者らの安全、健康を担保できないとして苦渋の決断を下した。日本高野連の八田英二会長は2020年5月20日の会見で「まさしく断腸の思い」と語った。今は球児が安心してグランドでプレーできる日を待つしかない。