10万円給付金「希望しない」誤記入を防げ―自治体の工夫と努力 「チェック欄削除」「『辞退』手書きで」...

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「市民全員に給付金を受け取っていただきたい」

   山形市では「希望しない」のチェック欄そのものをなくした。理由について佐藤孝弘市長は18日、フェイスブック上で「チェック欄にチェックされて送られてきた場合、市役所からお電話して、本当にその意思なのか確認する必要が生じる。これは、ただでさえ膨大な事務に追われている状況に拍車をかけてしまい、本末転倒になってしまう」「万が一、家族の一部だけ受給したいという方(ほとんどおられないと思いますが)がいれば、申請書にその旨書き込んでお送りいただくか、電話で市役所にお問い合わせいただけばよい」といった説明をしている。

   山形市特別定額給付金室の平吹史成室長は21日、取材に対し、「『希望しない』のチェック欄は間違いが起こりやすいと思われます。加えて、市長は『市民全員に給付金を受け取っていただきたい』と考えています。そして地元で消費してもらいたいということと、もし辞退したい場合も、一度受け取ったうえで寄付などに有効活用していただきたいということがあります」と話した。

   それでも世帯(家族)で1人だけ受給しないなどの場合は、「お電話いただければ『(取り消し)線を引いてください』といった対応もできます」と平吹室長。「辞退の意思をよりはっきりと示す方法があると思います」と話している。

   福島市では、給付を希望しない人が「辞退」と手書きで記入する欄を設けている。同市生活支援係の担当者は取材に「チェック欄ですと、確認の意味でチェックをつけてしまう人もいるだろうと思います。本人の明確な意思が示せるよう、直接『辞退』と記入する形にしました」と話す。

   公的な給付金については14年にも、5%から8%への消費税率引き上げにともない、低所得者向けに「臨時福祉給付金」が支給された。「今回の特別定額給付金の事務担当の中には、以前の臨時福祉給付金などを担当していた職員もいます。その時の経験から、申請様式で紛らわしい部分は極力なくそうという意見があがり、できるだけ分かりやすいものにしました」(福島市担当者)という。

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