マイナンバー「ひも付け」論、急加速の構図 プライバシー主張で頓挫していたが...

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半年後に迫る「めど」

   ひも付け義務化としたときに、最大の懸念とされるのは、プライバシー保護の観点だ。金融機関では18年1月以降、顧客からのマイナンバー提出を任意で呼びかけている。この方針が閣議決定された15年3月10日、日本弁護士連合会は、村越進会長(当時)による「預貯金口座をマイナンバーにより検索できる状態で管理することに反対する会長声明」を出した。ここでは情報漏洩や「なりすまし」など、プライバシー侵害のリスクが高まることや、一部資産のみを把握することで税務執行が不公平になる可能性などを理由に、反対の姿勢を示している。

   同日行われた麻生太郎財務相会見では、大半の納税者が税務調査の対象でないことを理由に、預貯金者への告知義務を見送ったと発言。施行3年後の状況を見て、促進に向けた施策を行うか検討するとの方針を示していた。その「3年後」のめどは、約半年後に迫っている。

   なお、議論加速の契機は「コロナ禍」にあるが、それが本格化する以前から動きはあった。高市氏は20年1月17日の会見で、相続や災害発生時の国民負担を軽減させるため、マイナンバー付番の義務化を財務省・金融庁に検討要請したと明かしている。日本国内での初感染者が公表されたのは、この前日のことだった。

(J-CASTニュース編集部 城戸譲)

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