マイナンバー「ひも付け」論、急加速の構図 プライバシー主張で頓挫していたが...

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   マイナンバーと銀行口座を紐付ける法案の成立に、政府・与党が動き出した。

   背景には、新型コロナウイルスの経済対策として、国民に一律10万円支給される「特別定額給付金」がある。オンライン申請の手続きや、それにともなうシステム障害により、自治体の業務負担が増していることが要因で、野党からも前向きな声が出ている。

  • 口座ひも付け議論が進む
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内閣提出法案でも対応できるよう準備

   新藤義孝元総務相を座長とする自民党のワーキングチームは2020年5月19日、マイナンバーの活用案に関する提言をまとめた。その目玉が、銀行口座とのひも付け義務化だ。今回の給付金を例に出すと、現行制度では申請のたびに自治体は銀行口座を確認する必要がある。ひも付けられれば、都度の確認は不要となり、省力化や迅速化が見込めるようになる。

   高市早苗総務相(マイナンバー制度担当相を兼務)は同日の会見で、正式に党の提言となれば、「政府に関わる部分については、提言を真摯に受け止めて、しっかりと検討させていただきます」と前向きな姿勢を示した。

   与党・政府だけではない。国民民主党の玉木雄一郎代表は20日の会見で、口座ひも付けについて言及。党としての案をもとに、立憲民主党などとの共同会派としてもまとめ、与野党協議を行いたいとした。

   高市氏は21日の衆院総務委員会でも、現行制度で同様の給付を行うことがあれば、国民や自治体職員による手続き・照合が再度必要になるとして、緊急時や年金・税還付などの給付を目的とする口座を登録してもらうのは「非常に有意義」と答弁した。議員立法に加えて、閣法(内閣提出法案)でも対応できるよう準備を進めるとしている。

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