東京都医師会の尾崎治夫会長が2020年5月20日、自身のフェイスブックで、都民に新型コロナウイルスをめぐる「最後のお願い」をした。
感染者数の減少が続いているがまだ安心できないとして、5月いっぱいの「もうひと頑張り」を呼びかける。
緊急事態宣言解除目安を達成した東京都
「東京都医師会会長から第4弾 感謝の気持ちと最後のお願い」との書き出しで始まった投稿。尾崎会長は4月7日に発令された緊急事態宣言後、不要不急の外出自粛を繰り返し求めてきた。
それからおよそ1か月半たち、「想像以上の多くの方が呼びかけに反応していただいた結果、感染者確認者ゼロとはいかないまでも、このところ10名以下の人数に抑えられています」と成果を伝え、
「協力いただいた方に、深く感謝の意を表したいと思います。本当に、本当にありがとうございました。そしてこの間、寝食を忘れて治療に当たってこられた多くの医療スタッフの方々にも感謝します」
と都民や医療従事者などに感謝を述べた。
政府は緊急事態宣言の解除の目安を「直近1週間の新規感染者数が10万人当たり0.5人程度以下」としている。東京都の感染者数は、15日~21日は9、14、5、10、5、5、11人(計59人)と目安(70人)を下回った。
「経済回復の流れを加速したい方々の意見が目立ってきております」
しかし、油断は禁物だという。
尾崎会長は、「国内を見渡しますと、宣言解除して、一刻も早い経済回復の流れを加速したい方々の意見が目立ってきております。冷静に見渡しますと、首都圏を構成する1都3県は、まだまだ安心できない状況です」と危機感を示し、 「経済も大切です。我慢できる方々だけでも結構です。5月いっぱいのstay home、もうひと頑張りお願いできないでしょうか?」「新型コロナウイルスを叩けるだけ叩いておけば、第2波の襲来は、確実に遅らせることができます」と要望。「その間に、東京都においての病床整備・診断治療の充実など、全力で再構築していきたいと考えています」と自らも尽力すると誓った。
政府の諮問委員会は21日、緊急事態宣言を発令している8都道府県のうち、大阪、京都、兵庫を解除する案を了承した。
一方、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏1都3県と北海道は継続し、宣言の期限となる5月末までに解除できるか28日をめどに判断する方針だ。