2020年5月21日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)で、出演者の社会学者・古市憲寿さんが、東京高等検察庁の黒川弘務検事長の「賭けマージャン」をめぐる報道について自身の見解を述べた。
「政権とベタベタ」と批判されていたが「実は新聞とベタベタ」
黒川検事長は、産経新聞の記者のマンションで朝日新聞の元記者らと1日に賭けマージャンに興じていたことが21日発売の週刊文春で報じられている。また、検察庁法改正案に反対する動きが注目されていた中、13日にも同じマンションで再び賭けマージャンを行ったという。その後、法務省の内部調査に対し事実を認め、辞任の意向を固めたことが報道されている。
番組ではこの報道を取り上げ、MCの小倉智昭さんは「今国会で検察庁法案を力技で可決しとかないでよかったって、今政府は皆胸撫で下ろしてるでしょうね。これ可決してたらとんでもない騒ぎになってましたもんね」とコメント。そして山﨑夕貴アナウンサーが「この『3密の状態で、緊急事態宣言の間に』っていうところも古市さん気になりますよね」と話を振ると、古市さんは「それよりもやっぱり問題の本質って」と前置きした上で、
「政権とベタベタだってふうに批判されていた黒川さんが、実は新聞とベタベタだったってことが大きいなと思っていて」
と、検事長と記者が親密であることに問題の焦点を合わせた。
視聴者からは「忖度」ない発言と好感
そして、
「検察ってすごい巨大な権力なわけですよね。小沢一郎さんの政治生命を絶ったことがあるぐらい、いわゆるすごく強大な権力で、それを誰が監視するかってすごい大事な話で」
「それを国会なのか、どこが監視するのかっていうところでやっぱりメディアの役割ってものすごく大きいと思うんです」
「検察が間違ったことをしないように、ちゃんと見てるかどうか、監視できてるかってことが、日本っていう国の仕組みを考えるにすごく大事なはずなのに、そのメディアというのが検察のトップと、こういうふうにズブズブだったってことは、すごく大きい問題だなってふうに思いますね」
と続けている。この発言について特に掘り下げられることはなく、話題は「緊急事態宣言の継続」に移行した。
古市さんのコメントについて、ツイッター上では「空気を全く読まない古市」「やっぱりこの方、忖度ないわあ」「はっきり言ってくれるの良い」と、「忖度」の無い姿勢に好意的な声が多い。