「コロナエンブレム」身に着けた取材者も 五輪「風刺」問題、会見では取り下げに疑問の声が

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   日本外国特派員協会(FCCJ)はオリンピック東京2020大会のエンブレムに新型コロナウイルスのイメージを掛け合わせたようなデザインを月刊誌の表紙に起用したことに関し、2020年5月21日にオンライン会見を開いた。

   FCCJのカルドン・アズハリ会長は著作権上の問題からデザインを取り下げ、「不快な思いをさせてしまった、多方面の方々に心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。その一方で、日本で「パロディー」を展開する際の「風当たりの強さ」にも言及した。

  • 「コロナエンブレム」身につけ取材する記者たち(会見動画より)
    「コロナエンブレム」身につけ取材する記者たち(会見動画より)
  • 今回の「コロナエンブレム」(NUMBER 1 SHIMBUN公式サイトより)
    今回の「コロナエンブレム」(NUMBER 1 SHIMBUN公式サイトより)
  • 「コロナエンブレム」身につけ取材する記者たち(会見動画より)
  • 今回の「コロナエンブレム」(NUMBER 1 SHIMBUN公式サイトより)

月刊誌の編集長は辞任

   市松模様を円状に描いた東京大会のエンブレムは、デザイナーの野老朝雄さんが手がけたもの。FCCJは協会員向けの月刊誌「NUMBER 1 SHIMBUN」4月号の表紙に、大会エンブレムの周りに突起を施してコロナウイルスの形に見立て、その下に新型コロナウイルス感染症を意味する「COVID-19」と記したデザインを掲載していた。

   これに対し、大会組織委員会は「オリンピックエンブレムを新型コロナウイルスと結びつけてネガティブなイメージを付加するのはオリンピックムーブメントの目的に反する」「著作権の侵害である」の2点を理由にFCCJ側に抗議していた。

   組織委員会からの通達を受け、FCCJは理事会を実施。弁護士による見解を聞いた結果、デザインには「著作権上の問題」があると判断し、公式サイト上に掲載されているデザインを取り下げると決めた。アズハリ会長は日本語通訳を通じ「不快な思いをさせてしまった、多方面の方々に心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。

   一方で、4月号は20年4月の初頭に発行されたため「なぜこのタイミングで組織委員会から話が出たのか、確認したい」と語った。

   当該号を手がけた月刊誌の編集長が辞任していたことも明かされた。アズハリ会長は当該号を手がけた編集長とデザイナーの会見出席を希望していたが、編集長が辞任したことと、「ロジスティックな理由」により叶わなかったと語った。

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