ウイルス制御学専門の教授の見解は
「じあくぐりん」は構造上、霧状の次亜塩素酸水を口や鼻から吸引する可能性があるとみられる。吸い込んだ場合に人体への影響はあるのか。東京医科歯科大学大学院の医歯学総合研究科、山岡昇司教授(ウイルス制御学)は19日、取材に対し、「ヒトが次亜塩素酸水を口や鼻から吸引して安全という証拠は示されていないと思います」と見解を示す。次亜塩素酸水そのものについては、次のように述べている。
「次亜塩素酸水は、医療用消毒器(弱酸性)として認可されたものが手指消毒可とされています。家庭向けに販売されているものを手指消毒に用いることができるかどうかは別の問題です。次亜塩素酸水は通常、ドアノブ、器具等の消毒に用いられ、殺菌成分が残留しないことを条件に食品にも用いられます」(山岡教授)
前出NITEの検討委員会による1日付発表では、次亜塩素酸水など検証中の3物質について、使用方法や薬機法との関連で次のように注釈を書いていた。
「新型コロナウイルスにおける今後の検証試験結果を待っての議論となるが、仮に有効性が確認できた物質においても、実際に代替消毒手法として活用するに当たっては安全性や適正な使用法への配慮について、十分に留意する必要がある」
「本委員会で進める有効性評価は新型コロナ対応に係る国民向け広報等での活用を目的としたものであり、『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』(薬機法)、『食品衛生法』、その他の関連する法令等における評価を意味するものではない」