安倍首相「法務省から人事案」 波紋発言の詳細と、繰り広げられる場外戦と

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3月の国会説明では

   また、櫻井氏は17日放送の「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)にリモート出演し、黒川検事長の定年延長を「前代未聞の卑劣なこと」と批判した若狭勝弁護士(元東京地検特捜部副部長)に反論した。15日ネット番組での指摘のように、自身の取材の結果として、法務省内の意思決定の時系列も示しながら、「官邸は法務省および検察庁から上がっているものをそのまま受け入れているだけ、と言ってもいい」と強調した。

   一方の若狭氏は「まったくもって事実と反する。(略)実質的な発案者は官邸、内閣で間違いない。ただ、形式的な国の組織としては検察庁は法務省、法務大臣が管轄してますから形の上では法務大臣から上申した形は当たり前なんです」と、「法務省から提案」といった見方に対し、形式論に過ぎないと再反論を繰り広げた。

   安倍首相はこれまでに国会で、黒川検事長の定年延長について、どのような説明を行っていたのか。

   たとえば3月9日の参院予算委では、小西洋之議員(立憲民主党などの共同会派)の質問に対し、

「(定年延長が可能だとの)今回の解釈についての変更は、検察庁を所管する法務省において適切に行われたものと承知しています。その上で黒川検事長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基付き、検察庁を所管する法務大臣からの閣議請議により、閣議決定され、引き続き勤務させることとしたものであり、何ら問題ないと認識しております」

と答弁した。

   黒川検事長の定年延長との関連の有無も含め与野党で議論が対立していた検察庁法の改正案は、今国会での成立が見送られた。菅義偉官房長官は19日の会見で、改正案の見送りは黒川氏の今後の人事には「全く影響はない」との考えを示した。

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