福岡県福岡市のラブホテルが、署名サイト「change.org」で、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者向けの緊急融資の対象にラブホテルを含めるよう求める署名を募っている。
ホテル担当者は取材に対し、「納税しているのに、融資の権利を受けられないことは職業差別だ」と訴えている。
客足、売り上げ大きく落ち込む
J-CASTニュースでは2020年5月9日に『コロナ禍、ラブホテル従業員の本音 自粛中の「満室」に思いは...』と題した記事を掲載した。緊急事態宣言下でも利用客が減らず、複雑な思いを抱くラブホテル従業員の声を載せている。
この記事を見た福岡市のラブホテル「ホテルロアンヌ」は、ツイッター上でこうつぶやいた。
「当ホテルと異なる所が多く、こういう所もあるのかと驚きました。できることであれば、当ホテルの現状も知って頂けると幸いです」
そこでJ-CASTニュースは、ホテルのスタッフに話を聞いた。ホテルロアンヌはJR博多駅前で数十年にわたり営業を続ける「老舗」のラブホテル。新型コロナの感染拡大前は、若いカップルから年配まで幅広い年齢層が利用していたという。
しかし、緊急事態宣言の発令によって客足は普段の3分の1程度、売り上げは半分以上に落ち込んだ。宣言前は平日でも満室状態が続いていたが、宣言後は「利用客が誰もいない時間もある」と話す。
売り上げの減少に伴い、やむなくアルバイトのシフトカット、役員・社員の給与カットを進めた。営業継続のため部屋の消毒作業を徹底する一方で、人手不足によりスタッフは「なかなか休憩も取れない」状態が続いた。