「しんぶん赤旗」事業は「党の財政収入の9割をしめるという決定的な役割」
赤旗は独自の調査報道に定評がある。例えば19年に発覚した「桜を見る会」の問題をいち早く指摘し、野党合同ヒアリングでは赤旗のコピーが参考資料として配られるほどだが、それでも部数減に悩まされてきた。
19年8月には日刊紙と日曜版の読者数が100万を割り、岩井鐵也・財務・業務委員会責任者が19年8月28日付けで「『しんぶん赤旗』と党の財政を守るために」と題して出した声明では、100万人割れは「重大な事態」で、「この後退が『しんぶん赤旗」』発行の危機をまねいている」と指摘、さらに、共産党は政党助成金を受け取っていないことなどを背景に、
「『しんぶん赤旗』の事業は党の財政収入の9割をしめるという決定的な役割を担っています。『しんぶん赤旗』の危機は、党財政の困難の増大そのものです」
と訴えた。20年1月の党大会で山下芳生・幹部会副委員長(参院議員)が行った中央委員会報告でも、
「党員数や『赤旗』読者数の後退とともに、原則的な支部活動や党生活の崩れ、配達・集金活動や党機関財政の困難など、党の質的強化が求められている課題が少なくありません」
と指摘。この時点での読者数は「日刊紙、日曜版、電子版をあわせて約100万人」だとされている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)