利用者数は約1500万人
携帯3社が18年5月に開始した「+メッセージ」は、携帯電話の業界団体「GSMA」による国際規格「RCS(リッチ・コミュニケーション・サービス)」に準拠し、携帯電話番号だけでメッセージがやりとりできるのが特徴だ。19年5月からは、企業とやりとりできる「公式アカウント」も始まったが、SMS(ショート・メッセージ・サービス)との差別化が図れていないのか、利用者数は20年2月時点で約1500万人にとどまる。
電気通信事業者協会の事業者別契約数(2019年度)によると、ドコモが約8032万件、auが約5864万件、ソフトバンク・ワイモバイルが約4318万件で、3キャリアあわせて約1億8215万件。+メッセージ利用者は、その10%にも満たない。
サービス利用には携帯3社への加入が必要で、いわゆる「格安SIM」のユーザーでは利用できない点も、導入障壁を高くしている。月間アクティブユーザー8300万人以上のLINE(19年12月末時点)とは、まだまだ大きな差がある。
ここでポイントとなるのは、AIRPOSTのために、+メッセージを使い始める人が、どの程度出てくるかだ。いかに革新的であっても、ユーザーがいなければ宝の持ち腐れになってしまう。両者はこれから、ある種の運命共同体になりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)