嗜好の変化や多様性に対応するものとしても...
このような代替肉の開発や販売を行う企業は増えており、日清食品ホールディングス、イオントップバリュ、マルコメなどの企業が挙げられる。
日清食品ホールディングスは、東京大学生産技術研究所とともに「培養肉」の開発を行っている。培養肉は、動物の細胞を体外で組織培養して生み出した肉。その開発の背景には、将来、地球規模での食肉消費量の増加が見込まれており、家畜生産の環境負荷や、飼料と土地の不足が問題となっていることを挙げる。
イオントップバリュやマルコメも代替肉の販売を行っているが、こちらは食に対する嗜好の変化や食の多様性に対応するものとしての商品展開を行っている。
イオントップバリュは、「Vegetive(ベジティブ)」という植物由来の素材を用いた商品シリーズを展開し、「もっとヘルシーに、もっとおいしく」と特設サイトを設けた。肉や乳製品を植物由来のものに置き換えたメニューとして、大豆からつくったハンバーグや豆乳ヨーグルトを販売している。このヨーグルトは、フェイスブックの台湾系ベジタリアン情報交換サイトでも紹介され、「去日本時有買來吃過,超好吃的(日本に行った時購入、美味しかった)」、「很棒! 健康!(すごい!健康!)」といった好意的な声が寄せられている。
マルコメも、乾燥脱脂大豆加工品のダイズラボ「大豆のお肉」シリーズを14商品展開。これらの商品は4月28日、特定非営利法人ベジプロジェクトジャパン(東京都台東区)のヴィーガン認証を取得した。このヴィーガン認証では、肉魚介類卵乳製品はちみつ等、動物由来の物を含まないことが条件となっている。認証取得の背景には、ヴィーガン商品の需要の高まりだけではなく、健康意識の高い肉好きの人からの需要もあるとしている。