車内は静かになる
関東と関西の鉄道風景で最も異なる点は車内の会話だ。関東圏の車内は総じて静かだ。子どもが少しでも大きな声で話そうものなら「電車では喋ってはいけません!」と親が注意するシーンは新型コロナウイルス騒動以前から見かけた。一方、関西では車内での会話は日常風景だ。場合によっては大きな声で話す乗客もおり、内容が筒抜けになることも珍しくない。
しかし、今後は関西の鉄道風景も関東と同じになるだろう。「新しい生活様式」によると公共交通機関の利用において「会話は控えめに」と書かれている。「控えめ」がどのレベルが難しいところではあるが、少なくとも「車内では静かに」というのがルールとして浸透すると予想する。
いろいろな意見はあるだろうが、今後も呼吸器系感染症に強い社会づくりのため、次々と鉄道の日常風景が変わることだろう。
(フリーライター 新田浩之)