これまでの経済政策は低評価だったが
それぞれ受給のための条件が異なるため、一概には比較できないが、日本の1万5000円という金額が「世界で最も手厚いレベル」という表現は、こういった例を見る限りでは一定の理がありそうだ。
一方で安倍氏がこうした姿勢を強調した背景には、これまでの経済的支援策への「不評」が考えられる。2020年4月27日から5月1日にかけて世界5か国で行われた世論調査によると、日本国民の自国政府への評価は、他の4か国と比べてきわめて低い。その背景として、調査を行ったPRコンサルティング会社の「ケクストCNC(Kekst CNC)」日本最高責任者のヨッヘン・レゲヴィー氏は5月12日に行った会見で、日本での死者数が他の4か国に比べて少ないことを指摘した上で、
「日本は必ずしも、国民を守るという意味では極端な失策をしたというわけではない。日本国民の不満が大きい理由は、経済的支援策にあると思う」
などと話している。実際、この調査では、
「自国の政府が必要な事業支援をしている」
「自国政府が発表した事業支援策が、実際に必要としている会社に届いている」
という問いに「そう思う」と答えた人の割合が、日本では他の4か国と比べて格段に低かった。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)