トランプ米大統領が、現地テレビ局とのインタビューで、新型コロナウイルスの初期対応をめぐり批判を強めている中国に対して、「関係を断つこともできる」と発言して注目を集めている。
日本メディアの多くもこのインタビュー内容を(ウェブ版で)報じている。記事では上記発言に触れつつもタイトルでは「(中国に)失望」などにとどめるメディアがある一方、「断交も示唆」と踏み込んで見出しにうたう社もあり、発言の「本気度」をめぐっては評価が分かれている。
「関係は良いが、今は話したくない」とも
トランプ氏は2020年5月14日に放送されたFOXビジネステレビのインタビューで、中国への対応について「できることはたくさん、たくさんある。関係を断つこともできる。そうすると、5000億ドル(約54兆円)を節約できる」(編集部訳)と述べた。日本語メディアは14日夜から15日昼にかけて、各社が断続的にインタビュー内容を報じた。
動画で確認すると、女性インタビュアーの質問に答えるトランプ氏の背景はスタジオなどの室内ではなく、オープンスペースの庭が映っている。庭に向かって開けたエリアで撮影したようだ。
トランプ氏は先の発言の他に、中国の習近平国家主席に対しても「関係は良いが、今は話したくない」とも述べた。
日本メディア(ウェブ版)の多くはこうした発言に触れつつ、記事内容には大差がなかったようだが、見出しに使った発言部分には、違いがみられた。
毎日新聞や日テレニュース24(日本テレビ系)は、先に触れた習氏へのコメントを中心にした。
「トランプ氏、習近平主席と『今は話したくない』 中国のコロナ対策に『失望』」(毎日)
「トランプ大統領『習主席とは話したくない』」(日テレ)
といった具合だ。