内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は、「日本の公的機関や企業等を模倣した」サイトが存在するとして、注意するよう2020年5月13日にツイッターで呼びかけた。
菅官房長官「現時点で具体的な被害報告は受けておりません」
「注意・警戒情報」発信用の公式アカウントで3回に分けて、
「海外のドメイン名で、日本の公的機関や企業等を模倣した多数のWebサイトが存在するという情報があり、存在が確認されています。これらの模倣サイトは、本物のサイトとURL以外見分けがつかないものがあり、サイバー犯罪等に用いられる可能性があります」
「 URLリンクからホームページに行くなど普段と異なる方法の際は特に、リンクにポインタを置く、ブラウザの機能を使う、アドレス欄をよく見る等により、URLのドメイン名を必ず確認してからにしてください」
「ドメイン名に普段見慣れない国の末尾文字があるなど不審と思われる場合には、検索等の別の方法で本物のサイトのURLを確認してください。不審な場合には、安易にアクセスしたり、当該ページの何かをクリックしたり絶対にしないでください」
と16時45分にツイートした。その後、首相官邸を含めて1000以上の偽サイトが見つかったことが13日夜に朝日新聞デジタルから報じられた。
NISCの担当者によると、12日に神戸市役所が自サイトのなりすましについて注意喚起を行ったことなどを受けての呼びかけという。また、偽サイトの見つけ方として、日本の公的機関名などに加え「site:.tk」というように海外ドメインを指定しグーグルで検索する方法を紹介した。こうしてヒットする「.jp」ドメインでないサイトは偽サイトの可能性があるという。
偽サイトが多く見つかっていることに関連して、14日午前の記者会見で菅義偉官房長官は現時点での被害状況や政府の対応について、
「現時点で具体的な被害報告は受けておりません。しかし、このようなサイトは犯罪等に用いられる可能性があるため政府としても引き続き状況の把握に努めるとともに、必要な注意喚起を行っているところです」
とコメントした。