新型コロナで28歳力士死去、角界に衝撃 「弟子たちもショック」と話す親方も

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   日本相撲協会は2020年5月13日、新型コロナウイルス感染のため入院していた高田川部屋所属の三段目力士、勝武士(しょうぶし)=本名・末武清孝さん=が、同日に死去したことを発表した。新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため入院先の都内病院で亡くなった。28歳だった。日本のプロスポーツ選手が新型コロナウイルスに感染して死去するのは初めてのケースとなる。

   勝武士は4月上旬に発熱し、4月8日に都内の病院に入院した。関係者によると、発熱してから数日間、受け入れ先の医療機関が見つからなかったという。症状が悪化した9日に別の病院に転院。10日にPCR検査を受け、角界で初めて新型コロナウイルスの陽性が確認された。19日から症状が悪化し、集中治療室で治療を受けていた。

   日本相撲協会は4月25日に高田川親方(元関脇・安芸乃島)と弟子の十両・白鷹山(25)、幕下以下の力士4人(力士名・所属部屋非公表)の計6人が新型コロナウイルスに感染したことを発表。高田川親方らは、23日に都内医療機関でPCR検査を受け、24日に陽性が確認された。この6人はすでに全員退院している。

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5月の夏場所は中止、7月場所は両国に変更して無観客開催目指す

   日本相撲協会は政府の緊急事態宣言の延長決定(5月4日)を受け、5月24日に東京・両国国技館で初日を予定していた夏場所の中止を決定。7月に予定している名古屋場所に関しては、当初の7月19日初日を変更せず、会場を愛知県体育館から両国国技館に移して無観客で開催することを目指している。

   相撲の稽古はぶつかり稽古など力士同士の接触を伴うため、日本相撲協会は4月13日からしばらくの間、ぶつかり稽古などの自粛を各部屋に呼び掛けた。各部屋では力士同士の接触を極力さけるため四股やテッポウなど基礎運動を中心とした稽古を行っており、感染の拡大防止に努めている。

   角界では基本的に集団生活を行い、幕下以下の力士は大部屋で生活している。都内に部屋を持つ親方は「今回のニュースはとてもショックです。弟子にウイルスを感染させてはいけなので、極力外出は避け、稽古にも気を使っています。それでも感染のリスクはあるわけですから不安でいっぱいです。弟子たちもショックを受けていますし、今は不安しかありません」と話した。

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