「宣言」解除ニュースのどさくさ紛れに? 検察庁法改正案で玉木氏が「強行採決」疑う理由

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   ツイッターで「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグとともに抗議の投稿が相次いだ検察庁法改正案の審議がヤマ場を迎えている。2020年5月13日の衆院内閣委員会では、武田良太・国家公務員制度担当相の答弁に野党側が納得せずに退席し、審議が中断した。

   そもそも「不要不急」と指摘されてきた法案だが、特に野党側が警戒するのが5月14日の強行採決だ。この日は、全国を対象に出されている緊急事態宣言が、13ある「特定警戒都道府県」の一部やそれ以外の34県の多くで解除される見通しで、「報道の量がほとんど緊急事態宣言に行くすきまを狙って」(国民民主党・玉木雄一郎代表)採決されるのではないか、という懸念だ。

  • 5月14日の強行採決はあるのか(写真はイメージ)
    5月14日の強行採決はあるのか(写真はイメージ)
  • 5月14日の強行採決はあるのか(写真はイメージ)

武田担当相の答弁に野党側が反発→退席

   衆院内閣委の審議では、国民民主党の後藤祐一衆院議員が改正案の特例規定で定年延長を認める基準などについて質したが、武田氏の答弁では具体的な基準は明らかにならず、後藤氏ら野党側は退席した。与党側は審議復帰を求めたが、5月13日夕時点では野党側は拒否している。

   後藤氏らの退席を受けて立憲民主、国民民主、共産、社民の4党の党首らが国会内で会談。各党は国家公務員の定年延長そのものには賛成の立場で、政府が提出している改正案のうち、検察幹部の定年延長や役職定年の延長に関する規定を切り離しの上審議を行うことを求めていくことで合意。切り離しがなければ採決には応じない構えだ。

   ただ、玉木氏が党首会談後に開いた定例会見では、「強行採決」を警戒する発言もあった。政権が法案成立を急ぐ背景に関する質問に対して、玉木氏は「どさくさ紛れにやりたい、ということに尽きると思う」。5月14日には多くの地域で緊急事態宣言が解除される見通しで、内閣委員会の日程は予備日が設定されていることを挙げながら、

「まさかそんなところに隠れて、皆さんの報道の量がほとんど緊急事態宣言に行くすきまを狙って、『どうせ強行採決するのであれば、他にニュースがあるところにやろう』と考えているとしたら、それは著しく民主主義を愚弄したような行為。絶対にやってはならないと思うが、だからこそやってくるのではないかと警戒感を持って見つめていきたい」

などと話した。

与党からも「強行採決は自殺行為」の声

   強行採決に反対する声は、与党からも上がっている。新潟県元知事の泉田裕彦衆院議員は(自民)は、13時8分にツイッターで、

「今、一部委員退席のため休憩中です。検察庁法の改正案は争点があり国民のコンセンサスは形成されていません。国会は言論の府であり審議を尽くすことが重要であり強行採決は自殺行為です。与党の理事に強行採決なら退席する旨伝えました」

などと造反も辞さない姿勢を表明。このツイートも影響したのか、16時24分には

「『強行採決をすべきでない。』との声が届くのかわかりませんが、内閣委員をはずされることになりました」

と、事態が変わったことをツイートしている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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