ヤジは、尾身氏に向けられたものではない?
また、別の関係者らからも、「医療従事者に心ない声が投げかけられてるのと同じ構図」「国会中継が小学生の口喧嘩にしか見えなくなった」といった声も漏れていた。「尾身さんのPCR検査数に関する回答は歯切れが悪かった」「総理が答えろよという、よくあるヤジであり尾身医師に向けられたものではない」と福山氏らに理解を示す向きもあったが、批判の方が多いようだ。
福山氏は、5月12日の定例会見で、政治家ではない民間の専門家に対する言い方としては残念でありどう考えるのかと記者から質問され、こう釈明した。
「私の質問にストレートに答えていただけない部分もあったので、予算委員会は時間の制約がございます。非常に本質的な質疑をさせていただいたと思います」
ただ、「10倍、20倍と言われたことは、尾身先生の科学者としての正直なお答えをしていただいた」とも説明した。
記者から、問い詰めるように感じたが問題はなかったのかと再質問されると、こう答えた。
「そう捉える方がいらっしゃったとしたら、申し訳なく思いますが、私の中では、限られた時間の中で、尾身先生に対する敬意を持ちながらお答えさせていただいたし、質疑をさせていただいたつもりです」
立憲民主党の広報担当者は12日、J-CASTニュースの取材に対し、ヤジについては誰がどんな発言をしたのか確認しようがないとしながらも、尾身氏へのヤジではないのではないかとの見方をした。「尾身さんの答弁に対し、安倍首相が助言したので、ヤジが飛んで議場が荒れていました」と説明している。
ツイッターでは、12日夕から「#福山哲郎議員に抗議します」のハッシュタグも拡散。19時ごろには直前まで1位だった「#検察庁法改正に抗議します」に代わり、ツイッタートレンドの1位に入る場面もあった。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)