コロナ疲れの日本を、ヒルナンデスが癒している!? 「怒る」ワイドショーの反作用

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実現しない正論ばかりだと「空しさ」が募る

   まず、鈴木氏は、ヒルナンデス、及び、その裏番組との違いについて説明してくれた。

「ヒルナンデス以外の番組に見られる、それこそ、『PCR検査を増やすべきだ!』といったコメンテーターの時に激しい正論には痛快さこそあれど、これらの正論は実現しないと問題は解決しません。そのため、視聴者は実現しない正論ばかり聞いていると『空しさ』を抱くようになります。その一方で、事態の見通しはまだ立たない状況。これではストレスは溜まるばかりです。その一方で、ヒルナンデスは出演者のトークなどがメイン。これらの情報は気楽に見られるものばかりです。笑うことでストレスは当然に解消されますから、これらを考えれば、ヒルナンデスへの評価が徐々に上がるのは当然と言えるでしょう」

   次に、なぜ人は「人畜無害な情報」でストレスを解消することが出来るのかについて、その仕組みについて説明してくれた。

「『人畜無害な情報』ということは、それこそ、その情報に意味や価値などない、ということになってしまいますが、仮に本当にそうであっても、それで良いのです。そのような情報に接すると、人は、自らそのような情報に対して意味付けを行ったり、価値を見出すのです。つまり、『情報に意味や価値があるのではなく、それに触れた人が意味や価値を見出す』のです。コロナの不快な情報に晒されている人は『人畜無害な情報』に触れることで、ストレスを解消すべくそれらの情報にプラスの意味付けや価値判断を行って自らを守るのです」

   ただ、鈴木氏はこうも付け加えた。

「ストレスで疲れているからといって『人畜無害な情報』にばかり接していると思考力が低下し、問題を解決する能力が下がってしまいます。ですから、そのような情報は意識的に見ようとするのではなく、ふと、疲れた時に『心のオアシス』として活用すべきでしょう」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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