「県外ナンバー狩り」と自衛の「在住者です」ステッカー 発売相次ぐが...

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   新型コロナウイルスに関連し、緊急事態宣言が出されると、都道府県をまたぐ移動の自粛が求められた。

   すると、各地で県外ナンバーの車への偏見が生じ、道路で県外ナンバーをチェックする自治体が現れ、車への嫌がらせも相次いでいる。いわゆる「県外ナンバー狩り」と呼ばれる現象だ。トラブルを防ぐために、県外ナンバーだが県内在住であることを示すステッカーがネット通販サイトで販売され始めた。

  • ナンバープレートが監視される状況
    ナンバープレートが監視される状況
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ドライバーからは「助かった」感想も

   2020年5月7日現在、通販サイト上を検索すると、複数のメーカーからこの種の「県内在住ステッカー」が販売されている。そのうちの1社、ゼネラルステッカーを取材した。

   このメーカーは様々なステッカーを制作しているが、5月1日頃から県内在住ステッカーの販売を始めた。「他府県ナンバーですが地元民です」と明記されたものだ。理由は、県外ナンバーへの差別が報じられていたこと、会社のスタッフの知人も現に県外ナンバーの車を持っており、地元の人にどう思われているか不安と感じていたことなどだった。

   販売を始めると、実際にそこそこ売れており、ステッカーがあって助かっているというドライバーの感想も会社に寄せられていると担当者は取材に答えた。都市部より地方の方が売れ行きが良いという。

   特に緊急事態宣言の発令後、「よそ者」への偏見はエスカレートし、県外ナンバーの車へのいたずらなどのトラブルも発生している。自己防衛としてニーズが生じ、地元民であることを示して身を守る人が増えているという構図になっているのは確かだ。

   こうした民間の商品に限らず、一部の自治体では同様の画像などを住民向けに公開するところも出ている。とはいえ、こうした「自己防衛」そのものが差別を助長するとの指摘もある(産経新聞、5月5日付朝刊記事など)。こうした懸念について、担当者はこう語る。

「そのような懸念がないわけではなかったのですが、(ステッカーを使うかどうかは)個人の判断ですし、実際に被害にあっている人の役立てればと考えて、販売に踏み切りました」
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