総額5億円の緊急支援も
田中総長は、オンライン授業ができるように数年前から多額の費用を投入したと述べる。その例として、4月に刷新された学習支援システムや、膨大な電子ジャーナルの専門学術雑誌の論文を挙げている。大学図書館の契約する学術電子書籍配信サービスの中には、サブスクリプションパッケージを展開するものもあり、自宅でもある程度の文献に触れることはできる。
さらに同日5月5日公式サイト上で発表した「新型コロナウイルス感染症拡大に関する総額5億円の学生緊急支援について」では、コロナの影響で家計が苦しくなった学生、学生自身のアルバイトの収入が減り経済的に困窮している学生が増えているとして、緊急支援金、PC、WiFi機器貸し出し等のオンライン授業受講支援などに総額約5億円を充てるとしている。
これらを受けて、インターネット上では賛否の声が上がっている。
早稲田大学スポーツ科学学術院の中澤篤史准教授は、
「ほー、ええこと言うてるやんか、どこの大学や?うちの大学や!
学生・ゼミ生への教育サービスの提供に、全力を尽くします」
とツイート。
早稲田大学文学学術院教務主任の橋本一径教授はツイッター上で、
「電子ジャーナルに『莫大な費用』がかかるのはわかりますが、それにより『現在でも教員は自宅でオンライン授業の準備ができ』るとは言い過ぎではないでしょうか」
と述べ、非常勤講師はアクセスができないと苦言を呈した。