保育士「子どもの行動を完全に止めることなどできない」
東京都内の認可保育園で働く保育士の寺田さんは、他職種と比べ「給与はある程度保証されている」としつつも、「濃厚接触しないことはありえない」と高い感染リスクにさらされている現状を明かした。
園内では食事や排泄、睡眠などあらゆる場面で感染リスクがあり、おもちゃを舐める0歳児や、手で口を覆わず人の顔の目の前でせきやくしゃみをする1〜2歳児もいるという。
寺田さんは「子どもの育ちを保証する以上、発達の中で人間関係を築いて友達や大人と触れ合って遊ぶ子どもの行動を完全に止めることなどできない」とし、「自分が無症状の感染者で、子どもたちに感染させてしまったらどうしようというプレッシャーを感じながら日々の保育に向かっている」と苦悩を語る。
それでも「保育士には、子供の命と尊厳を守るために、様々な職業の方の社会生活を支える責任がある。だから私たちは、自分が感染するリスクを背負っても保育が必要な子供を預かります。対策を十分にした上でお子さんを預かることで少しでも保護者の方を支えたいし、それは虐待を未然に防ぐことにも繋がる」と覚悟を示した。
その上で、「子供たちが安心して生きていくために、政府の方々は責任を持って、この国で生きる全ての人の生活が、過度な負担や不安なく成り立つように協力してください」と訴えた。