政府の全世帯向け布マスクの配布スケジュールが、当初の想定よりも遅れていることが2020年5月8日、分かった。
厚生労働省のマスク班はJ-CASTニュースの取材に、妊婦向け布マスクで不良品が見つかったため検品作業に時間がかかっていると説明する。
市場にマスク出回り「今更届けられても」の声も
厚労省は公式サイト上のページ「布マスクの全戸配布に関するQ&A」で、世帯向け布マスクは「感染者数が多い都道府県から順次、配送を開始し、5月中に配送を完了する予定」と案内していた。
しかし、配布状況を知らせるページを5月8日午前に確認すると、東京都(4月17日〜配布開始)以外の都道府県では「準備中」とある。
厚労省マスク班は8日、取材に対し「計画よりも若干遅れが出ている」とし、その理由を「先行して配布した妊婦さん向けの布マスクで不具合があり、その関係で検品をより強化しているので全体的にスピードが落ちている」と説明する。
東京都以外の配布スケジュールについては「まだ予定が立っていない」といい、「配達を開始できるかどうか調整をしているので、予定が決まりましたらホームページで公表していきます」と答えた。5月中に配送できるかは「お答えはできない」とした。
布マスクをめぐっては、SNS上で「もうマスクそこそこ買えるようになってきたし今更布マスク2枚届けられても」「不織布マスクも店頭に並び始めてるのでもういらない。手作りもできるし。これがもっと早い時期に全戸配布されていれば意味もあっただろうけど」といった意見も出ている。
(5月8日18時25分追記)
厚労省公式サイトの「布製マスクの都道府県別全戸配布状況」が更新され、北海道、茨城、埼玉、千葉、神奈川、石川、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡では5月11日の週から配布開始予定と案内された。その他の都道府県は「準備中」となっている。