「老いは恥ではない」元ヘビー級王者の復帰理由 タイソン、ホリフィールドは...?

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復帰後3度目の世界戦で「奇跡」が...

   周囲の批判的な声をよそに復帰後のフォアマンは快進撃を続ける。87年から90年までの4年間で24連勝し、91年4月に世界戦の機会が巡ってくる。対戦相手は世界ヘビー級3団体王者ホリフィールド。この試合で判定負けを喫し、93年6月に訪れた2度目の世界戦、WBO世界ヘビー級王座決定戦でトミー・モリソン(米国)に判定負け。この時点で限界説が囁かれたが、94年11月、復帰後3度目の世界戦で「奇跡」は起こった。

   ラスベガスMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われたWBA、IBF世界ヘビー級タイトルマッチ。フォアマンが挑んだのはサウスポーの王者マイケル・モーラー(米国)。フォアマンは序盤からモーラーのスピードについていけず、試合は王者のワンサイドで進んでいった。そして迎えた10回、象をも倒すと言われたフォアマンの右ショートが王者の顎を捕らえカウントアウト。45歳9カ月の新王者が誕生した。

   世界的な傾向を見ると、一度引退したボクサーが復帰する大きな目的は金銭面にある。57歳で復帰を示唆したホリフィールドもまたそうかもしれない。29年前、14歳下のホリフィールドに挑戦して敗退したフォアマンは言った。「老いは恥ではないのだよ」。50歳を超えても今な大きな注目を集めるタイソンとホリフィールド。たとえエキシビションマッチとはいえ、レジェンドの「復帰」は世界中のボクシングファンにとって明るいニュースになりそうだ。

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