「300億円」浪費もビジネスで成功したタイソン
50歳を過ぎたかつてのレジェンドは、なぜリングに復帰するのか。タイソンとホリフィールドにはそれぞれ異なる理由がありそうだ。タイソンは現役時代に稼いだ300億円以上ともいわれるファイトマネーを浪費し自己破産に追いやられた過去を持つ。現在はカリフォルニア州で大麻農園「タイソン農園」を経営する傍ら俳優としても活躍するなどビジネスで成功しており、リング復帰はあくまでチャリティー的な要素が大きいようだ。
これに対してホリフィールドのリング復帰は金銭面が目的であるとの見方がある。「ボクシングニュース24」の記事によれば、ホリフィールドの純資産は50万ドル(約5300万円)だという。ホリフィールドは2011年5月を最後にリングから遠ざかり、14年に正式に引退を表明。引退からの9年間で、リングの上で稼ぎ出したファイトマネーの多くを失い、記事では金銭面が大きな目的であると推測している。
ホリフィールドはエキシビションマッチでの「ファイトマネー」が復帰の目的としても、本格的な復帰は考えにくい。いくら見た目が40代前半だとしても、57歳の元王者がヘビー級で現役復帰するのは現実的ではないだろう。ボクシングの長い歴史から見ても50歳を過ぎてから現役に復帰して第一線で活躍した選手は皆無である。ボクシングは顔面を殴り合う過酷なスポーツでもあり、健康面で見ても危険といえるだろう。