舞台「刀剣乱舞」2020年夏の公演で、元宝塚歌劇団男役スターの七海ひろきさんが細川ガラシャ役で出演することが、2020年5月7日に発表された。
舞台「刀剣乱舞」初の女性キャスト登場と、七海さんの多彩な経歴に、「刀剣女子」を中心にネット上は騒然となっている。
退団しても「男役」イメージ継続
七海さんは2003年に宝塚歌劇団入団、宙組・星組を経て2019年3月に退団した。在団中からサブカルチャー系の原作を持つ作品との縁が深く、2012年に「銀河英雄伝説」でウォルフガング・ミッターマイヤー、2018年に「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」で殤不患を演じ、原作さながらのビジュアルを中心に高い評価を得た。特に「東離劍遊紀」での活躍は、観劇した同作の人形劇版の声優・諏訪部順一さんも「非常に格好良かったです!なんていうか、ホント、「ありがとうございます!!」って感じございました。」(2018年9月のブログ)と評したほど。
加えて七海さんの場合、舞台以外での活躍も目立った。2014年にアニメ「ノブナガ・ザ・フール」ウエスギ・ケンシン役で声優として初出演、CSチャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」の番組「Brilliant Dreams +NEXT」などで人気も上昇、爽やかな容姿と人柄、自己プロデュース力で人気スターとなった。
退団するとタカラジェンヌは、男役であっても髪を伸ばしスカートを着用して、女優として活動するケースが一般的だった。しかし七海さんは在団時と変わらぬ中性的な装いを保ち、舞台・アニメ・音楽・ラジオなどでマルチタレントとして活躍、20年もすでに舞台「RED&BEAR~クィーンサンシャイン号殺人事件~」で男性役で主演、フルアルバム「KINGDOM」をリリースしている。宝塚時代からマンガ・アニメ好きを公言していたのも退団後の活躍につながっているし、LINEでの彼氏のような神対応ぶりもファンに人気だ。
舞台「刀剣乱舞」の細川ガラシャ役は女役としては、宙組時代の「風と共に去りぬ」スカーレット・オハラ役(2013年)、「ベルサイユのばら」オスカル役(2014年)以来となる。