「手作りマスク」人気過熱で手芸店悲鳴! 従業員の「#SOS」が急拡散

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マスコミ報道で広まった「寄付マスク」も一因

   こうした情報提供者の一人である、中部地方で手芸店を営んでいるという女性に電話で話を聞いた。

   女性の店でも、新型コロナウイルスの流行以来、客の数は2~3倍に増えているという。時短営業を行い、入場制限などもかけているのに、この数字だ。

「スーパーがよくテレビでは取り上げられますが、実際には客の流れもある程度決まっていますし、空間も広く、『密』になるのはレジくらいでしょう。しかし手芸店は一般的にお店も狭いし、客もあっち見たりこっち見たりと時間がかかる。店員も、生地のカット、そしてレジと客と接することになります。特にガーゼだと、普通より切るのに時間もかかる。『3密』という意味では、パチンコどころではありません」

   来る客層も、普段の手芸愛好者とは明らかに違い、上にも挙げた「購入制限を無視しての逆ギレ」「店員への質問攻勢」「家族連れの大騒ぎ」といったトラブルが、女性の店でも相次ぐ。

   特にこの女性が疑問だというのは、「寄付のためにマスクを作る」というムーブメントだ。こうした話題がニュースに取り上げられて以来、学生など若い層も含め、マスクの材料を求めて来店する客が増えている。しかし、女性は、贈られた側の負担も考えると、場合によっては「自己満足」に終わりかねないのでは――と警鐘を鳴らす。

「寄付ではなくて、自分や自分の大切な人のためのマスクなら、着古した衣類など、手元にあるもので作れます。そういうことが、本来大切なんです。それでも足りないものがあれば、お店に行く。それが不要不急の外出を控える、自粛するということじゃないでしょうか」

   テレビなど、マスコミの影響も感じている。普段ならば、取り上げてもらえることは嬉しいが、過熱する状況には「責任を取って」という本音も。小池都知事などの「おしゃれマスク」が話題になると、「自分も作りたい」という客が押し寄せ、またそれが負担になる。

「テレビでも手作りや工作などをいろいろ特集していますが、もっと『家にあるものを使って』という方向に工夫してもらえないでしょうか。そして、どこのチャンネルを見ても、スーパーやパチンコばかりが取り上げられています。手芸店も含め、それ以外のお店の状況ももっと伝えてほしい」

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