不慣れな層が殺到し、従業員は疲弊
こうした「手作りマスク」人気の影響を受けているのは、しかし現場だ。
上に挙げた「#手芸店コロナSOS」のハッシュタグのほか、J-CASTニュースの情報提供フォームにも、4月半ば以降、複数の手芸店関係者を名乗る人物からのメールが複数寄せられた。そこからは、材料となる生地やゴム、そして作るためのミシンなどを求めて、手芸店に客、しかも不慣れな層が殺到し、従業員を疲弊させている姿がうかがえる。
「ガーゼはどこ?この色しかないの?この柄しかないの?どのくらい買えばいいの?ゴムはどこ?この太さしかないの?糸はどこ?どれ選ぶの?どうやって作るの?型紙ないの?うまくできないんだけど?作ってくれないの?ミシンないんだけど等等等等等.........
当店は洋裁教室ではありません。
自分で使う素材を決めて、自分で用尺を決めて購入する、手芸屋はそういう店なんです」(都内の手芸店で働いているというAさん)
「目の回るような忙しさの中で働いています。
自分が感染していないか、家族にうつしてしまわないか、恐怖と隣り合わせの毎日です。
店長は過去にないほどの売り上げに喜んでいますが、私達には関係のない話です。何の見返りもありません。
新聞・テレビ・ネットで、マスクを手作りしよう、という記事をよく見掛けますが、現場はこうなっていることを知って頂きたいです」(関西地方の手芸店で働いているというBさん)