「コロナ禍」という言葉はどこから来て、なぜここまで広まったのか

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普通なら使いたくない「コロナ禍」

   「コロナ禍」という言葉は字面としてもなじみがないし、ぱっと読めない。自分たちだって間違えるくらいだ。だいたい、語感が固い。こういう言葉は、ネットニュースの編集者として言わせてもらうと、普通なら使いたくない

   ではなんで使うのか――というと、そのマイナスを帳消しにできるくらい「便利」なのである。

   たとえば、下記の見出しを、「コロナ禍」という言葉を使わずに(あえて丁寧めに)付け換えるとどうなるか。

(1)コロナ禍で番組収録の自粛が長期化 大河、朝ドラ、連ドラも放送中断へ(毎日新聞(ウェブ版))
(2)LINE活用 紙面作り コロナ禍 県民の声反映(高知新聞(ウェブ版))
(3)コロナ禍の新店オープン オーケーの周到な感染防止対策(ダイヤモンド・チェーンストア)
(4)草間彌生さん「光こそ来たれ」 コロナ禍でメッセージ(朝日新聞デジタル)

   (1)は、「コロナ感染拡大の影響で番組収録の自粛が長期化」。(2)は、「コロナ問題をめぐり 県民の声反映」くらいか。(3)は、「コロナ感染拡大の中での新店オープン」。(4)は本文も踏まえると「コロナ感染拡大と戦う社会にメッセージ」といったところだろう。

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