「スマホ証券」強化に三井住友×SBI乗り出す 提携で狙うブランド力向上

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   三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)とSBIホールディングス(HD)など5社が、戦略的資本業務提携に合意した。

   提携は6分野におよぶが、その筆頭にあげられたのは「スマホ証券」での協業だった。そもそも、スマホ証券とはなんなのか、提携によってどう変化するのか。

  • スマホ証券に注力
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地域活性化とフィンテックが柱

   2020年4月28日に提携合意を発表したのは、SMFGと三井住友銀行(SMBC)、SMBC日興証券のSMBCグループ3社と、SBIHD、SBI証券のSBIグループ2社。デジタルと対面といった各種領域で、各社の強みを生かすことを目的に、以下6分野での提携をあげている。

(1)スマホ証券および金融サービス仲介業における提携
(2)対面証券ビジネスにおける提携
(3)SMBCグループによるSBIインベストメント株式会社の新設ファンドへの出資
(4)地方創生に向けたサービス提供における提携
(5)証券システムおよび証券事務分野における提携
(6)SMBCグループおよびSBIグループ間の資本協力関係の強化への取り組み

   これらは、(2)(4)地域金融機関の活性化と、(1)(3)金融と技術を融合させた「フィンテック」の推進、そして枠組みについての(5)(6)に大別できる。

   まず地域分野からみると、(2)ではSMBC日興証券とSBIマネープラザ(SBI証券子会社)の人材交流や商品・サービスなどの相互利用により、地方における対面証券ビジネスの拡充検討を進めるとしている。

   (4)ではSBIグループが新設予定の会社を通じ、地方創生推進に向けたサービス提供を検討する。あまり具体的ではないが、SBIは近年、地方銀行との連携を深めた「地銀連合」構想を進めており、ここに関係するものと思われる。

   窓口型の証券会社と地銀はそれぞれ、苦境を強いられている。SBI証券や住信SBIネット銀行も一角を占めるネット証券・ネット専業銀行の台頭や、コンビニATMの普及により、従来型の金融機関は、営業時間や手数料などの面で不利だ。そこへテコ入れを図る目論見だろう。

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