ウィズコロナ時代の「さよなら運転」 鉄道イベントも大きく変わるかも

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トラブル防止の観点も...「来訪自粛」要望増える?

   今回は沿線町外からの来訪自粛要請という異例の幕切れとなったが、ウィズコロナの時代は路線や列車、古参車両の運行最終日はJR札沼線のケースが常識となるのかもしれない。

   「運行最終日」と聞くと鉄道ファンの血は騒ぐようで、多くのファンが全国から駅や沿線に押し掛ける。その際、新型コロナウイルス予防で避けるべき「密集」「密接」ができ、「社会的距離」の確保が難しくなる。

   また、運行最終日をめぐるトラブルも無視できない。2018年11月、東京メトロ千代田線で6000系の「さよなら運転」が行われたが、一部の鉄道ファンにより重大事故につながりかねないトラブルが発生した。2020年2月に東京メトロ日比谷線で活躍した03系が引退したが、事前に最終運行日も公表されず、ひっそりと東京メトロに別れを告げた。

   今後、新型コロナウイルスの感染拡大の可能性があり、トラブル発生も否定できない「最終運行日」関連のイベントを取りやめる動きは十分に考えられる。緊急事態宣言の有無に関わらず、沿線外からの来訪自粛を求める声があってもおかしくはない。

   一方、新線や新型車両に関してはマーケティングの観点から、「ささやか」なイベントは行われるだろう。いずれにせよ、新型コロナウイルスは今後の鉄道関連のイベントにも大きな影響を与えるような気がしてならない。

(フリーライター 新田浩之)

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