「1日で何人と濃厚接触をしているのか分かりません」
緊急事態宣言が最初に発令された7都府県の、19時まで営業する郵便局で窓口業務にあたるCさん(40代男性)も、「夕方から特に郵便窓口の大行列は本当に酷いものがあります。2メートル間隔ほどで足跡のマークを貼っていますが、間隔を取らずに並ぶ方がいて、3密状態のリスクを非常に強く感じています」と訴える。来局の用件も「『どう考えても不要不急だろう』と思われる手続きが大半なのです」という。
「3月までと比べて、現在は1.5倍から2倍ぐらいになっていると思います。明らかに増えたのが、フリマの商品発送のほか、『ハガキ・切手の交換』です。家にいる時間が長くなったからか、大掃除や家の片付けをされている方も多いようで、『古いハガキや切手が出てきた』と窓口へ持ってくる方がかなり増えました。2~3枚の方もいれば、何千枚という大量の切手を持ってくる方もいます。この『ハガキ・切手の交換』は、郵便窓口でも1・2を争う手間のかかる作業で、それを何千枚単位で持ってこられると2人がかりでも数時間は取られてしまいます。
郵便窓口はお客様と何回も会話のやり取りをします。1日で何人と濃厚接触をしているのか分かりません。お客様との決済はほぼ全てが現金であることも感染リスクを感じます」
同僚との間でも「60歳ぐらいの社員さん、持病のある社員さんも多く、高齢の親御さんと同居されている社員さんもたくさんいるため、みなさんかなり疲弊しています。『身の危険を感じるし、自分や家族の命まで懸けられない』と言って辞めたいと言っている社員さんやパートさんもたくさんいます」という。
Cさんはこうした現状に対し、「郵便局は営業自粛対象ではないため、窓口を閉めることは出来ないという点は仕方ないと思います」としたうえで、勤務体制についてこう求める。
「一番の望みは、会社として『不要不急の取扱いは全て断ります』と表明してほしいです。具体的には『はがき・切手の交換』『メルカリ等フリマアプリの発送』『大量硬貨の取り扱い』です。もう1つの望みは、緊急事態宣言発出日以降の出勤者には、時間単位で危険手当を支給してほしいです。私も死にたくありませんし、愛する家族を絶対に失いたくありません。職場のみなさんも当然そうだと思うのです」