「資金の投入を躊躇することなく、圧倒的に大きな金額を投入」
「100兆円」という数字は、自民党からも提唱されている。当面の間は「消費税ゼロ」にすることを訴えている、自民党の若手議員らによる議員連盟「日本の未来を考える勉強会」会長の安藤裕衆院議員は4月27日付の月刊誌「ファクタ」ウェブサイトへの寄稿で、
「年間GDPの20%喪失を想定して『真水で100兆円』の特別枠を設け、その全額を補償に充てる方針をいち早く打ち出すべき」
と主張した。議員連盟としても国債を原資にした「真水100兆円」提言をまとめ、4月30日に岸田文雄政調会長に提出。安藤氏は5月1日午前に開いた記者会見で、
「特に日本経済が弱っていると、まさに米中のはざまに挟まれて、日本の将来は大変に厳しい状態に追い込まれる。なんとしても、ここで日本の中小企業を守って、そしてそれが国民生活、雇用を守るということにつながる。ここで資金の投入を躊躇することなく、圧倒的に大きな金額を投入して、日本経済の規模を守っていく。これが何よりも必要」
と訴えた。議員連盟のメンバーは29人で、これから党内で賛同者を募る。
玉木氏は5月1日午後の記者会見で、こういった自民党の動きについて
「是非、自民党の中の100兆円規模でやろうという方々には、党内で頑張っていただきたいし、党の政策に、是非していただきたい。もしできないんだったら、『集団離党してでも、我々と連携してやりませんか』と呼びかけたい。それぐらいの政治的な判断と覚悟を持って決断していただきたい。いくらでも連携します」
などと歓迎姿勢を示した。
ただ、菅義偉官房長官は5月1日の記者会見で、2次補正を編成する必要性について問われ、
「昨日、(1次補正)予算が成立したばかりだ。その成立したものについて、しっかり取り組んでいく、そこが大事」
などと述べるにとどめている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)