パチンコ店「営業継続自体が社会悪となった」 業界団体、苦渋メッセージの真意「休むことにこれだけ意味があるんだと...」

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「この状況で休まないといけませんか」と半泣きで電話した経営者

   大野氏はJ-CASTニュースの取材に、通達を出した経緯をこう語る。

「大阪府から公表された店舗が『自分のところは社員がこれだけいるから休業できない』といったコメントを発表したのを見て、『今それを言ってはだめじゃないのか』と思いました。もしそれを理由に営業再開を検討している店がいたら困るとの考えから通達を出しました」

   経営不振の中で苦渋の決断にいたった店へ、"エール"も送りたかったという。

「休業している店は苦しいですよ。売上がないのにお金ばかり出ていく。数ヶ月前に新台を購入していた店は、店を閉めてるのに新しい機械が納品されてくる。その支払いを当然しないといけない。それと雇用調整助成金がでるとはいえ社員の雇用を守ったり、家賃などで出血が続き瀕死の状態が続いています。我々は社会に休業を求められており、それに応えているんだとのエールですね。休むことにこれだけ意味があるんだということをあらためて共有したかった」

   業界大手のダイナムグループは4月28日、全国の各都道府県知事に宛てた要望書の中で、1店舗あたり月平均1900万円の経費がかかると明かしている。

   18年2月の風営法(遊技機規則)改正も大きな負担となる。21年1月末までに旧規則で作られた遊技台をすべて撤去し、新規則に適合したものに入れ替えないといけない。

「今年中に全国でおよそ400万台あるうちの約200万台を入れ替えないといけないので、これからものすごく費用負担がかかってくる中でのコロナショックでみなさん途方に暮れています。ギャンブル依存症対策による規制強化で客離れもひどい状況で、コロナは決定打になりえます」
「親しい経営者も『この状況で休まないといけませんか』と半泣きで私に電話をかけてきた人もいますし、営業を続けないと会計士、弁護士から倒産は免れないと言われた店もありました。そういう人たちが休んでいる。緊急事態宣言は延長されると思いますが、生き延びられるのは半分いるか、と危機感があります」(大野氏)

   すでに「コロナ破産」は起きている。民間調査会社は4月16日、東京都内でパチンコ店を運営する「赤玉」(名古屋市)が東京地裁から破産手続きの開始決定を受けたと伝えている。

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