「職場の感染防止策に不安」の相談、実際にある
J-CASTニュース編集部が27~28日、複数の省庁や都道府県に「『新型コロナ感染防止策を十分にとってくれない職場』の改善に関する相談は、どこに行うとよいのか」と質問したところ、「それは都道府県の担当でしょう。休業要請は知事が行っている」(国の某省庁担当者)、「そうした相談は(国の)●●省でしょう」(某都道府県の担当者)といった反応もあった。
ある都道府県の担当者は、上記のような不安の声がある程度届いてはいるが、「法律の枠組みの問題などもあり、相談してもらっても行政ができることは少ない」と相談者に理解を求める対応を取っている、と答えた。そもそも、いわゆるコロナ特措法による休業要請自体に強制力がないと指摘した。
さらに、施設面積によっては法によらない都道府県独自の協力依頼もあり、営業を続ける際に求める対策も、たとえば東京都サイトの例でみると「適切な感染防止対策の徹底を依頼」とあるように、行政としてはあくまで、依頼や協力要請にとどまる点を強調した。
同様の論点から「相談して頂くのはよいが、相談を受けても基本的には個別対応は難しい」という反応は、厚労省の地方機関である各都道府県労働局が開いている「新型コロナウイルス感染症に関する特別労働相談窓口」の一部担当者からも聞かれた。一方で、「法的に強制力のある対応はできないが、ケースによっては何か出来ることがあるかもしれないので、ともかく相談してほしい」と話す担当者もいた。