「いきものたち(特にチンアナゴ)が人間の存在を忘れ始めています」としてすみだ水族館(東京都墨田区)は2020年4月28日、「チンアナゴ顔見せ祭り」の開催をツイッター上で宣言した。
「チンアナゴたちに人間の存在を忘れないでほしい」
すみだ水族館は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため3月1日から臨時休館を行っている。すみだ水族館には約300匹ものチンアナゴがひとつの水槽で暮らしており、客がいることが日常であったため人が近づいても砂に潜ることはほとんどなかった。しかし、長引く休館の中でチンアナゴに変化が。
「『人がいない環境』が日常になったことで人間の存在を忘れ始めてしまったのか、飼育スタッフが通りかかってもすぐに砂に潜って隠れてしまう事態に」
このままチンアナゴの姿を見ることができなければ、健康管理が困難だとし、5月3日から5日の3日間、「緊急開催!チンアナゴ顔見せ祭り!」を実施することになった。企画では、iPhoneやiPadのビデオ通話アプリ「Facetime(フェイスタイム)」を用いてチンアナゴとビデオ通話を行うことができる。通話が始まったら手を振ったり声をかけたりするなどして、チンアナゴに顔を見せてほしいとしている。
このような取り組みは初めてであるため、「諸々いろんなことがうまくいかない場合も許してください!」とコメント。開催期間中は1日2回の給餌も実施予定で、「ゴハンのときならではのチンアナゴたちの生き生きとした姿」や、砂から顔だけを出す姿、喧嘩をしている様子などが見られるかもしれないが、「やってみないとわかりませんがぜひお楽しみください」としている。
すみだ水族館は公式サイトでは、
「みなさまの顔見せによって、チンアナゴたちが人間の存在を思い出してくれますように。 みなさまのゴールデンウィークのおうち時間に、ほんの少しでもお役立ちできますように。 どうか、ご自宅からご協力お願いします。」
とコメントした。