休業要請に応じないパチンコ店名を公表したことを巡り、大阪府の吉村洋文知事(44)と、公表を揶揄したタレントのラサール石井さん(64)が、ツイッターでやり合っている。
きっかけは、俳優の松尾貴史さん(59)が2020年4月25日、パチンコ店に客が大勢集まったとするネットニュースを引用し、「ほれみろ」とツイートしたことだ。
「宣伝した結果になるの、わからんかったんかな」
大阪府は、府内のパチンコ店約700店の多くが休業していなかったことを受け、要請を強めて休業を促したうえ、最終的に応じなかった6店の店名を24日に公表した。その後、3店が休業したものの、残りの3店は26日も営業を続けた。
松尾さんは、パチンコ店の営業前に「ギャンブル依存症の人に、『あそこ営業してまっせ』と教えてあげる事になるやも......」とツイートしており、実際に客が集まったことから思わず本音が出たらしい。
このツイートを引用して、26日にツイッターで府の公表を批判したのが、ラサール石井さんだ。
「『皆さん、パチンコ屋が軒並み閉まって大変でしょう。今ならここが開いてますよお』と宣伝した結果になるの、わからんかったんかな」
これに対し、吉村知事は同日、石井さんのツイートを報じたスポーツ紙のニュースを引用して、ツイッターで反論した。パチンコ店に要請を繰り返して詰めてきた経緯があるとして、「ここだけ捉えて『分からんかったの?』とはお気楽な立場だよ。影響力ある立場なら『今だけはやめときましょう』位言えないのかね」とラサール石井さんに苦言を呈した。
「『公表は圧力だ!』との意見もあるが、公表は義務」
要請に応じないパチンコ店名を公表したことについて、吉村知事は、「『公表は圧力だ!』との意見もあるが、公表は義務」だと説明する。その根拠として、府には、府民の命を守る責任があり、パチンコ店で感染が起きればその感染者を守る責任があることなどを挙げた。
また、ギャンブル依存症対策も同時に進める必要性も認め、こうツイートした。
「緊急事態宣言下、行政の呼びかけも関係なくパチンコ店に押しかける。一律10万円配っても一緒。パチンコの依存症問題に正面から取り組むべき。国はパチンコをギャンブルと認めず、何らの規制もない。依存症対策も正面から論じてこなかった。IRは入場制限や依存症対策を様々とる。パチンコもやるべきだ」
吉村知事の反論に対し、ラサール石井さんは、26日19時現在でまだ反応していない。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)