「うどん県」として知られる香川県が、新型コロナウイルス感染拡大の防止対策の一環として、県内のうどん店にも休業の協力要請を求めることになった。
ツイッターでは、「うどん好き」な地元の人を心配したり、5月の連休での観光客対策を念頭に置いてか、「仕方ない」と一定の理解を示したりする声があがっていた。
「うどん県」として有名
香川県の浜田恵造知事が2020年4月22日、新型コロナに関する県対策本部の会議で、県内の遊興施設などに対して、いわゆるコロナ特措法に基付く休業要請を行うことを表明した。期間は25日から5月6日まで。この他、県独自の取組も公表。「讃岐うどん」の本場として、県外からも多くの観光客が訪れる県内のうどん店に対しても、春の連休(GW)期間中である5月2~6日の休業協力を要請し、協力金として10万円を用意するとしている。各メディアが伝えている。
香川県は、県観光協会が2011年に「うどん県に改名」とうたうキャンペーンを展開するなど、うどんと縁が深い。県サイトが20年3月3日に公開したページにある資料(総務省16年データ)によると、県内には540件超の「うどん・そば店」があり、人口1万人あたりの店舗数も5.6店と全国1位となっている。実質的に「うどん店」の数値であり、現在の店舗数は600件超ともみられている。店によっては、休日などに長蛇の列ができることでも知られている。
こうした印象が強いこともあってか、4月22日から23日にかけたツイッターでは、休業要請ニュースに多くの反応が寄せられた。「地元の人はうどんロスでも大丈夫なんだろうか」「他県へうどんを求めて移動するのでは」と「心配」したり、「あの香川県が...」と驚いたりする声が出ていた。他にも、GW期間中の他都道府県からの観光客の流入を抑制する必要性を念頭に置いてか、「仕方ない」と一定の理解を示す意見や、「自粛しても大丈夫」な人々による過剰反応ではないか、と疑問を示す趣旨のツイートもあった。
また、香川県といえば最近では、メディアによっては「ゲーム規制条例」と表現する「ネット・ゲーム依存症対策条例」が県議会の3月定例会で可決したことで注目を集めたことを反映し、「ゲームもうどんもダメでかわいそう」といった指摘も見受けられた。