「どういう状況になったら、今の状況は変わるのか」
協会は、こうした看護現場が直面する課題の解決を目的に、2月末から継続して国に要望を出してきた。記者に「特に優先対応してほしい要望」を問われると、福井会長は「危険手当」「PCR検査」「防護服確保の見通し」の3つを挙げた。
「危険手当」は感染リスクが高い医療現場で危険を顧みずに働く看護職への金銭的な補助を求めるもので、4月15日に国へ要望書を提出した。
「もともと看護職の給与水準はそんなに高くはない。夜勤をしているのでそれ相応の額にはなっているが、それに加えて(今は)感染するのか、させられるのか、わからない状況でリスクを負ったまま働いている」
と理解を求めた。
「PCR検査」は、感染の不安を抱えて勤務する医療従事者が、希望した場合に検査を公費で受けられるように要求するもので、「一時のことかもしれないが、(検査が受けられる)安心感をまず与えていただきたい」と理由を説明した。
もっとも強く要望したのが「防護服確保の見通し」についてだ。現場は「様々な工夫をしているが、今にも(数が)切れそうな状況」だといい、
「いつになったら、どれくらい、どの辺まで、何を供給していただけるのか、そのプロセスを共有していただきたい。どういう状況になったら、今の状況は変わるのか、見通しを教えていただきたい」
と語気を強めた。