2020年4月21日にはCNNが「重篤な状態」説を報じる一方、それを打ち消す報道も飛び出すなど、にわかに安否に注目が集まっている北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長。そんな金委員長の「公式ツイッター」をうたうジョークアカウントに「心配」の声が殺到している。
「早く良くなります様お祈り申し上げます」
「ちょっと今体調が悪くて入院しています。周辺諸国の皆さんには、大変ご心配をおかけしています」と、同日午後に殊勝なメッセージを発したのは、ツイッターアカウント「金正恩【Kim Jong-un】@kimjungil2」。同アカウントは金委員長の「なりきりアカウント」として一部から熱狂的な支持を得ているアカウントで、「日本語でのメッセージ発信」「ですます調の丁寧な書きぶり」で知られている。重体報道を受けてのメッセージとみられるツイートには、「大丈夫でございますか将軍様? 早く良くなります様お祈り申し上げます」といった励ましの言葉や、不穏な表現を使った上で茶化す声などが殺到した。
同様のツイートは連投されており、「脳死という噂がありますが、フェイクニュースです」「心臓の手術です」と、金委員長について錯綜する情報をなぞるような投稿が目立つほか、「病床の窓から見える、春の景色。厳しい冬を乗り越え、精気を取り戻す樹木たち。生命の息吹を感じながら私は、少し弱気になってます」と、ポエム調の投稿も。加え、同日18時台には、
「日本のみなさんからツイッターに応援メッセージをたくさんいただいてます。ありがとうございます。『元気になったらまたミサイル飛ばしてください』という応援メッセージが意外にも多いです。みんな楽しみにしてくれてたんですね」
と、不穏当な表現も交えつつ「感謝」の言葉をつづっている。
「心癒される打ち上げ花火にしてください」
これに対し、日本の「ファン」からは、「はははw元気そうじゃんw」といった無事が確認できたことを喜ぶ声のほか、「ミサイルじゃなくって心癒される打ち上げ花火にしてください」との意見も飛び出す始末。
ちなみに、同アカウントは12日に、
「日本のみなさんへ。外出せず家にいてください。そして私のツイッターを見てくださいそしてフォローお願いします。私は歌います。世界中のみんなへ、愛を込めて...」
と、新型コロナウイルスの流行が続く状況下で暮らす日本国民に対して外出自粛を呼び掛けており、これに対しては、「外にでたら粛清するんですか?」といった質問が寄せられるなど、金委員長と日本の「ファン」の息はピッタリであり、その様子は正に、「阿吽の呼吸」と言えそうだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)