提案際立つ国民民主、次の一手は「ロックダウン法案」 与党にも「パクって結構」 玉木雄一郎代表インタビュー

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共産党は「必要だとは考えていない。まったく現実的ではない」と言うが...

   ―― 来週には成案を得たいとのことですが、どういった枠組みでの提出を考えていますか。国民民主単独、野党会派、野党全体など、色々な考え方があると思います。ただ、共産党の志位和夫委員長は4月9日の記者会見で、補償がされていないことが問題だとした上で、「罰則つきのものが必要だとは考えていない。また、それはまったく現実的ではない」と話しています。

玉木: そうした懸念があることも、よく承知しています。実効性を担保するためには「北風と太陽」のようなアプローチがあり、共産党さんはどちらかというと、「経済補償を万全にするので外出をやめてください」という、どちらかと言えば「太陽政策」。「北風政策」は従わなければ何らかのペナルティがあるというものですが、私は両方必要だと思います。共産党さんがそうした行動制限などに慎重になるのはよく分かりますが、今大事なことは感染拡大防止にいかに実効性を持たせるということです。おそらく新型コロナが終息したとしても、新たな、より強力な感染症が出てくる可能性は否定できないと思います。今回のことを参考に、人権には十分に配慮しながら、「北風と太陽」政策をメニューとしては持っておくべきだと考えます。残念ながら、与党や他の野党から出て来ませんので、われわれとして一石を投じるという意味でも、是非これは提案したい。特措法は2012年に民主党政権が新型インフルエンザのパンデミックを受けて作った法律です。さらに感染症が拡大して今回の新型コロナが出てきた以上、立法府にいる責任として、法律に不備があるのならばレビューしたうえで見直すべきところは見直していく、というのが私の考えです。

   ―― 今回の、いわゆる「ロックダウン法案」は、経済的補償についても盛り込んだ特措法の改正案という形で検討を進めているところですが、今後、どういった形で他党に理解を求めていきますか。

玉木: できるだけ与野党に幅広い賛同を得て出したいと思いますし、まずはわが会派の中で、理解は大体得られてきたと私は思っています。経済的補償の中で特に急ぐ必要があると思うのが、家賃の支払い猶予です。現在、多くの人が家賃を払えなくなっています。緊急事態宣言が全国に広がったため、日本全国の夜の街が営業できなくなっています。しかし、固定費はかかり続けるので、まず家賃の支払いを猶予することが必要です。

   ―― 赤羽一嘉国土交通相はビルの所有者に対し、テナントから家賃を徴収することを猶予するように要請しています。

玉木: 大家さんも大変なので、簡単に聞かないと思います。だから支払い猶予の制度を作る必要がある。具体的には、政府系金融機関が大家さんに代わりに払ってあげて、大家さんが持っている賃料請求権を政府系機関が持つ。1年くらい待って、情勢が回復してきたときに家賃請求をする、という流れです。家賃支払いの猶予を可能とする法案については、日本維新の会の皆さんや大阪府の吉村洋文知事も言及しています。もし必要ならば、そこだけ外出しして、与党とも協力して早期に成立させたいと思います。
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