岸田政調会長もツイート
自民党では、二階俊博幹事長が4月14日、「1人10万円」支給について、所得制限に触れながらも「政府に強力に申し入れたい」と記者団に語っていた。もっともこの動きは、岸田文雄政調会長が3日、安倍首相との会談後に記者団に、大幅収入減少世帯への30万円給付で党と政府が合意したと発表したことに対し二階氏が不満で、こういう重要事項を党として公表するのは岸田氏ではなく自分だ、という鞘当てだといった見方も出るほどで、二階氏の本気度は高くない、ともみられていた。政府は「30万円」策を含む補正予算案を7日に閣議決定していた。
もっとも、「30万円」策を推進していたと目されている岸田氏も16日夜のツイートで、
「(略)皆様の暮らしを守るために、自民党としても当初から訴えてきた10万円一律給付を前倒しで実施することを総理が決断しました(略)」
と紹介している。
岸田氏ツイートは別にして、先の小野田氏ツイートなどは、現状の「官邸主導」への不満が表面化した動きの一つといえそうだ。安藤衆院議員らもこれまで、「10万円一律給付」を強く訴えてきており、12日には「安倍政権のコロナ経済対策、なんと自民若手たちが『批判』を始めた...!」(現代ビジネス、ウェブ版)といった記事も出て、安藤氏の主張を紹介していた。
こうした動きは、従来の「官邸主導」の強さのほころびを示す動きなのか。時事通信は、先に触れた記事で、公明の動きにも注目しつつ、「(略)官邸主導の政治手法が今回ははね返され、首相の求心力低下も印象付けた」と指摘していた。