マスクブランド「日本マスク」のオンラインショップを騙るメールマガジンが届いているという報告がツイッター上で相次いでいる。
実際の「日本マスク」はメールマガジンを配信していない。メーカーは「不審なサイトを発見したら注文を控えて」と注意を呼びかけている。
「謎のメルマガ来てた」の声
ツイッター上では2020年4月11日頃から「謎のメルマガ来てた」「利用したこともメールマガジンに登録したこともない」と、「日本マスクのWebショップ」だと名乗るメールマガジンが突然届いたとするツイートが複数投稿されている。
ツイッターで報告されたメールマガジンの画像を見てみると、いずれもページ上部には「マスクで快適・便利な生活を」というキャッチコピーとともに、実際の日本マスクの公式オンラインショップ風のロゴがデザインされている。
商品は「最新入荷♪疫病に抵抗する♪お得な『マスク』」という紹介のもと、実際に日本マスクが展開する「スヌーピー」「ミッフィー」といったキャラクターデザインのマスクなどがラインアップされている。
メールマガジンには日本マスクを展開するメーカー、横井定(愛知県)の名前が発行元として表記されている一方で、コピーライト欄にはなぜか家電量販チェーンを展開する別会社の名前が記されている。
また、メールマガジンから日本マスクの公式オンラインショップに酷似した偽サイトに誘導され、商品を購入しようとすると住所やクレジットカード情報の記入を求められたという報告も寄せられている。
メーカー担当者「非常に残念」
J-CASTニュースが4月15日に横井定の広報担当者に取材すると、そもそも同社ではメールマガジンの配信を行っていないという。
また、実際の日本マスクの公式オンラインショップにアクセスすると、
「現在、多くのお客様からご注文頂いており、OnLineShopでの販売を停止しております。販売再開時期につきましては未定で御座います。ご迷惑をお掛けしますが、何卒ご了承ください」
と書かれたお知らせが掲示され、マスクなどの商品の購入ができない。こうした状況からも、マスク入荷をうたうメールマガジンが虚偽であることがわかる。
担当者によれば、取材日時点では消費者からの具体的な被害報告は聞かれていない。それでも、虚偽のメールマガジンが出回っていることについて、
「非常に残念。(メールマガジンは)消費者心理を狙った卑劣なものであり、やめてほしい」
と語気を強める。
横井定は公式オンラインショップの中で、
「弊社サイトを真似た、悪質な詐欺サイトの存在を確認しております。速やかに『警察サーバー犯罪相談窓口』に通報しております。全てを把握するのが困難な状況でございますので、不審なサイトを発見されましたら、ご注文を控えて頂きまして、弊社までご連絡いただけますようお願い申しあげます」
と注意を呼びかけている。