今度は所属議員が「セクキャバ」通い 支持率低迷の立憲民主に「大逆風」

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   新型コロナウイルスをめぐる政府の対応に批判が集まる一方で、野党もその受け皿になれていない。

   特に第一党の立憲民主党は世論調査によっては支持率を落としている上、立憲所属の高井崇志衆院議員が、緊急事態宣言発出後に東京・歌舞伎町の「セクシーキャバクラ(セクキャバ)」と呼ばれる風俗店に行っていたことが発覚。さらに立憲への逆風は強まりそうだ。高井氏は離党届を提出したが、党は受理はせずに、除名にあたる除籍処分を決めた。

  • 野党は批判の受け皿になれるのか(写真はイメージ)
    野党は批判の受け皿になれるのか(写真はイメージ)
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2月末には安倍首相の会食ペースを「ちょっと異常」と非難していた

   高井氏の「セクキャバ」行きは2020年4月14日、週刊新潮と週刊文春がウェブサイトで報じた。両誌によると、緊急事態宣言が出た2日後の9日だった。

   立憲の福山哲郎幹事長は15日、高井氏が事実関係を認めて14日に離党届が提出されたことを記者団に対して明らかにした上で、「言語道断。国民の皆さんに不快な思いをさせた」などと陳謝した。離党届を受理するかは近く対応を決める。

   高井氏は2月28日の衆院総務委員会で、安倍晋三首相の会食が多いことについて

「こういう状況で、今、民間企業が飲み会自粛にどんどんなっているんですよ。町に行ったら、ほとんど居酒屋さんとか空いているのですよ。こういう状況の中で、総理が11日間中9日間会食というのはやはり...。そして、2月12日から数えたのですけれども、2月12日には、もうすでに200(人)感染者が出ている、そういうときから数えてこれだけ会食されるというのは、私はちょっと異常だと思います。せめて今後、会食を自粛される考えはありませんか」

などと問題視。国会での発言と矛盾した行動をしていたことになる。

「みっともない話」「やはり問題」「党内で対応を」

   これを受けて、身内からも苦言が相次いだ。蓮舫副代表は

「その件について本人からの意思含め幹事長から報告あり。私からは厳しく対処してほしいと申し述べています。不快な思いをされた方々にお詫び申し上げます」

とツイートし、安住淳・国会対策委員長は、野党国対委員長連絡会議後、記者団に対して

「ちょっとみっともない話ですね、本当に。猛省を促したいと思います」

と述べた。同じ会派を組む社民党の福島瑞穂党首は定例会見で、週刊誌の記事は読んでいないと断った上で、

「緊急事態宣言のもと、外出が自粛されている中で、それは、やはり問題だと思う」

と話した。国民民主党の玉木雄一郎代表は、

「一般論として申し上げているが、国会議員の出処進退については自らが決めるべきものだと思う。外からとやかく言うものではない」
「党内でしっかり対応されるものだと思う」

などとして、議員辞職の選択肢を示唆しながら党としての対応を求めた。

枝野代表「大変情けなく、そして皆さんに申し訳なく、やるせない思いでいっぱい」

 

   離党届の扱いが焦点になる中、立憲は持ち回り常任幹事会で離党届を受理せずに除籍(除名)処分にすることを決定。枝野幸男代表は15日夕にツイッターに公開した動画で、沈痛な面持ちで

「私も大変情けなく、そして皆さんに申し訳なく、やるせない思いでいっぱい。国会議員としての自覚を欠き、議員辞職に値する無責任な行動だったという風に受け止めている」
「事柄の重大性に鑑み、離党を認めるのではなく、規約上、最も重い処分である除籍処分、いわゆる除名処分にした」

   などと処分の理由を説明。その上で、

「改めて、皆さんの信頼を損なう結果となったことに、私からもお詫びを申し上げます。本当に申し訳ございません」

と深々と頭を下げた。

   NHKが4月10日から13日にかけて行った世論調査では、内閣支持率は前回3月調査よりも4ポイント低い39%で、不支持率も3ポイント下がって38%だった。支持率を政党別に見ると、自民党は3.2ポイント減の33.3%。立憲も2.3ポイント減の4.0ポイントだった。産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)による調査でも、前回調査と比べて内閣、自民、立憲ともに支持率が下落している。立憲の支持率については、読売新聞の調査で横ばい、共同通信は微増と調査によってばらつきがあるが、与党批判の受け皿にはなれていない、という点では共通している。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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